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今回は、ちょっと変わった“観測データ”を使います。
それが 「過去問の売れ行き」。
過去問って、気になるだけじゃ買わない。買うのは「受ける確度が上がった」「対策を本気で回す」と決めた家庭が多いはず。
つまり売れ行きには、受験生家庭の“リアルな動き”が混ざります。
この記事では、首都圏の共学校を中心に、過去問の出庫(前年比の動き)から
「今年人気が熱い学校」 と 「競争が落ち着きそうな“ねらい目校”」 を見える化していきます。
引用元(一次情報の入口)
・リセマム(2025/12/11)過去問の売れ行き分析(出庫率)
・リセマム(2025/12/03)サンデーショック関連
この記事で分かること

「過去問の売れ行き」で見える“リアル人気”とは
偏差値表や口コミだけだと、「実際にいま受験生家庭がどこに時間とお金を投下しているか」が見えにくいことがあります。
そこで使えるのが「過去問の売れ行き(出庫)」という観測データです。 過去問は“検討している”だけでは買わない。買うのは「受ける確度が上がった」「対策を本気で回す」と決めたタイミングが多い。
つまり売れ行きには、受験生家庭の“動き”が混ざります。
ねらい目校=「ラク」ではなく「勝ち筋が作りやすい」の話
先に誤解を潰します。
ねらい目校は「簡単に受かる学校」ではありません。
ねらい目校とは、同じ学力ゾーンの中で相対的に競争が落ち着きやすかったり、過去問対策の効果が出やすかったり、 日程や移動を含めた家庭運用まで含めて“勝ち筋が作りやすい学校”のこと。
忙しい家庭ほど、この定義が効きます。
2026年の読みどころ:神奈川・共学校・サンデーショック
今回のテーマは「首都圏の共学校」。その中でも、
・神奈川の共学校は全体として出庫が落ち着いている(=チャンス要素)
・サンデーショック絡みで日程設計が揺れ、追加合格や繰り上げの動きが出る可能性がある
といった“年固有の事情”が絡みます。
偏差値表に出ない“リアル人気”をどう読むか

過去問が売れる学校=受験生家庭が動いている学校
過去問が売れる理由は、単に「難関だから」ではありません。ざっくり言うと、売れ行きには次の要素が混ざります。
- 受験者数が多い(母数が大きい)
- 併願に組み込みやすい(難度、日程、通学、校風が現実的)
- 直前期に候補に浮上する(“ねらい目”として検討される)
- 塾の指導と相性が良い(対策が立てやすい、出題が読みやすい)
だからこそ「偏差値だけでは説明しにくい人気」が見えます。忙しい家庭ほど、ここが判断材料になります。
出庫率(前年比)で「過熱」と「落ち着き」を見る
今回の見方はシンプルです。
・出庫が増えている:注目度が上がっている(過熱の兆し)
・出庫が減っている:売れ行きが落ち着いている(競争が落ち着く可能性)
もちろん、売れ行きが落ちた=倍率が必ず下がる、ではありません。
ただ「少なくとも、過去問に“本気投下”する家庭が前年より減った(可能性がある)」という意味で、検討価値は出ます。
注意:数字を鵜呑みにしない(塾配布・併願設計・地域要因)
ここが大事です。出庫は万能ではありません。
- 塾が過去問を配る/教材で代替する年は、出庫が落ちやすい
- 地域の受験者数の増減、通学圏の変化が影響する
- 「複数回入試」や「午後入試」がある学校は、併願設計で一気に動くことがある
なのでこの記事では、具体のパーセンテージをそのまま貼るのではなく、「伸びた→落ち着いた」「増え続け→一服」など流れで読みます。
出庫は“当たりを付けるための観測データ”。最終判断は必ず別材料(出題、日程、相性、運用)とセットで行きます。
2026「人気校」と「ねらい目校」を一枚で整理する

まず“売れている=人気校”を把握する意味
「ねらい目」に目が行くほど、実は「人気校」も押さえる価値があります。
人気校は人気校で、
- 情報が多い(体験記、対策情報、過去問分析が出回る)
- 塾の授業とリンクしやすい
- 併願で組み込みやすい
など、強みがある。忙しい家庭にとっては「情報が多い=迷いが減る」という利点もあります。だから、人気校を避ける話ではありません。
次に“売れ行きが落ち着いた=ねらい目候補”を拾う
その上で、売れ行きが落ち着いた学校を「候補の棚」に入れます。
理由は単純で、直前期ほど家庭は回らなくなるから。
- 過熱しすぎた人気校は、最後の最後で“精神的・運用的”にしんどくなる
- 競争が落ち着きそうな学校に候補を持っておくと、併願が現実的になる
特に共学校は選択肢の幅がある分、「逃げ道(バッファ)」を作りやすい。これが共働き家庭には大きいです。
この記事のルール:具体%は再掲せず「流れ」で読む
著作権の観点もありますし、数字は単体で見ても誤解が起きやすい。
このため、この記事では「学校名+流れ(前年より落ち着いた/ピークアウト/反動)」を中心に扱い、最後に“家庭として何をチェックすべきか”に落とします。
ねらい目共学校(出庫率ダウン組)を親目線で解説

国立・公立の“読み合いゾーン”をどう扱うか
国立・公立は、人気や難易度が「倍率」「日程」「記念受験」「塾の動き」に左右されやすい印象があります。
出庫が落ち着いた年は、次の仮説が立ちます。
- “今年はそこまで過熱していない”と判断する家庭が増えている
- 一方で、情報が出回りやすいので直前で再燃することもある
親としては「倍率の読み合いに巻き込まれすぎない」ことが大切です。
つまり、国立・公立は“当日運用が回るか”が最優先。移動、集合時間、午後受験との組み合わせで現実的かどうかを先に決めるのが安全です。
大学附属の「人気が落ち着いた年」の見方
大学附属は、人気が一度上がると“惰性”で上がり続けることもありますが、反動で落ち着く年もあります。
出庫が落ち着いた大学附属は、次の二択で見ます。
- 本当に落ち着いている(受験者が分散している)
- 別ルートで対策が回っている(塾の指導、学校側の変化で出庫が減る)
ここで親がやるべきことは単純で、
「過去問で伸びるタイプの出題か」
「併願の組みやすさがあるか」
この2つを先に確認する。忙しい家庭ほど、ここで判断が速くなります。
実力校なのに売れ行きが落ち着いた学校の狙い方
“実力校なのに売れ行きが落ち着いた”状態は、忙しい家庭にとっては追い風になり得ます。
理由は、家庭がやるべきことが比較的明確になりやすいから。
- 出題が素直で、過去問の復習が点に直結する
- 合格ラインのイメージがつきやすい
- 学校の求める人物像が読みやすい
このタイプは「過去問を回す家庭運用」を作れれば強い。逆に、運用が作れないと伸びません。だから“家庭の仕組み”が勝負になります。
伸びた反動で一息ついた学校(反転のタイミング注意)
出庫が「増えた→今年は落ちた」という学校は、ねらい目に見えやすい一方で注意も必要です。
- 人気が落ち着いたのではなく、単に昨年が伸びすぎただけ
- 学校側の変更(入試方式、出題、回数、定員)が入ると再燃しやすい
ここは“安全策”として、
「今の時点で“併願のB”に置く」
「最後までAにせず、撤退ラインを決める」
といった設計が合います。
「神奈川はチャンス?」出庫数が落ち着いた年の併願戦略

神奈川共学校の“全体感”が落ち着くと何が起きる?
神奈川の共学校は「全体の出庫が前年比で落ち着いている」という示唆が出ています。
これが意味するところは、ざっくり2つ。
- 受験生が“神奈川の共学校に集中する”空気が少し弱い
- 併願の組み替えや分散が起きている可能性がある
結果として、志望ゾーンに合えば「過熱しすぎない戦い」になりやすい。
もちろん学校ごとの差はありますが、2026年は神奈川を“候補の棚”に置いておく価値が上がります。
法政大二・中大横浜・横浜創英などをどう位置づけるか
売れ行きが落ち着いた人気校は、ここがポイントです。
・「人気校=避ける」ではない
・「人気が落ち着いた年=勝ち筋が作りやすい可能性」を拾う
親が決めるべきは、子どもの学力と相性に加えて、日程設計です。
- 当日の移動が現実的か
- 午前午後の組み合わせで体力が持つか
- 複数回入試の“どこを本気受験にするか”
この3つが決まると、共働き家庭でも回せます。
共働き家庭の現実:通学・移動・午後入試の負荷で勝ち筋が変わる
ここ、偏差値表には出ません。
同じ偏差値帯でも、
- 移動がきつい学校
- 午後入試が連続して体力が削れる学校
- 結果待ちのタイミングが家庭の予定とぶつかる学校
は、直前期に家庭が崩れやすい。
「ねらい目校」の話は、結局“家庭運用の最適化”の話です。
忙しい家庭ほど、志望校選びは「理想」より「最後まで回る仕組み」を優先した方が結果が安定します。
サンデーショック×追加合格=「粘り勝ち」が効く家庭の設計

サンデーショックが日程に与える影響(超ざっくりの捉え方)
サンデーショックは、“ある日程の集中”を生みやすいと言われます。
集中が起きると何が起きるか。
- 受験校をずらす家庭が出る(分散)
- 併願パターンが例年と変わる(読み合いが変化)
- 結果的に、繰り上げや追加合格の動きが例年と違う形で出る可能性がある
ここは断定ではなく「可能性」として扱うのが安全ですが、家庭としては「選択肢を用意しておく」価値が上がります。
複数回入試は「最後まで粘る価値」が出やすい年
複数回入試がある学校は、
- 1回目でダメでも、2回目以降で戦い方を変えられる
- 合格発表のタイミング次第で、受験者が動く
という特徴があります。
サンデーショックで日程設計が揺れる年は、こうした“動き”が味方になりやすい。
だから「ねらい目共学校×複数回入試」は、忙しい家庭にとって実務的な選択肢になります。
ただし万能ではない:メンタルと体力の“撤退ライン”も決める
粘りが効く年、という話は魅力的です。
でも家庭が壊れたら意味がありません。
大事なのは、撤退ラインを先に決めること。
- 子どもの疲労(睡眠、食事、集中)が落ちたらそこで止める
- 親子の空気が荒れ始めたら、受験数を減らす
- “勝ち筋がある学校”だけに絞る
粘るためには、実は「粘らない条件」を決めておく方が強いです。
忙しい家庭のための「ねらい目校」チェックリスト

ここだけ保存でOK: ねらい目校は「偏差値」より家庭の運用(時間・移動・体力)まで含めて判定すると強い。
①過去問学習が得点に直結する出題か
まずはこれ。過去問をやった分だけ点が伸びる出題かどうか。
・設問が素直
・傾向が安定
・復習が次の得点につながる
この条件が揃うと、家庭学習の“時間コスパ”が上がります。
②合格ラインが読みやすいか(設計できるか)
合格最低点が公開されているか、あるいは推定しやすいか。
ここが見えると「何点を取りに行くか」が決まるので、無駄な不安が減ります。忙しい家庭ほど、精神面のコスト削減が効きます。
③日程・移動・午後受験の運用が回るか
当日の運用は、学力と同じくらい重要です。
・朝の集合時間に間に合うか
・移動で体力が削れないか
・午後受験が続いても回るか
ここが崩れると、どんなに良い学校でも勝ち筋が消えます。
④校風と子どもの特性が噛み合うか
“ねらい目”は相性で決まります。
・積極性が求められる校風か
・コツコツ型が伸びやすい校風か
・自由度が高いか、管理型か
この相性が良いと、6年間の満足度も上がりやすいです。
⑤費用と6年間の満足度を家庭の言葉で説明できるか
最終的に、家庭で納得できる言葉に落とせるか。
「なぜこの学校を受けるのか」を、偏差値以外で説明できると、直前期にブレにくい。ここができると、親子の空気も落ち着きます。
今日からできるアクション

ステップ1:候補校をA/B/Cの3層に仕分けする
今日やるならこれが一番効きます。
A:本命(チャレンジ)
B:現実(勝ち筋が見える)
C:安全(当日の運用も含めて崩れにくい)
ねらい目校は多くの場合、BかCに置いた瞬間に意味が出ます。
ステップ2:過去問は「解く→採点→直し→類題」を固定する
忙しい家庭ほど「手順固定」が勝ちです。
・解いたら採点
・採点したら直し
・直しの後に類題(似たパターン)
この流れを固定すると、学習が積み上がります。
“たくさん解く”より、“同じ型で回す”が強いです。
ステップ3:家庭会議は短く(「この学校の良さを一言で」)
長い会議は荒れます。10分で十分。
親子で「この学校の良さを一言で言うと?」だけ共有する。言語化できる学校は、直前期にブレにくいです。
ステップ4:出願・受験費用を概算で可視化して不安を減らす
不安の正体は“見えないこと”です。出願校が固まる前でもいいので、概算だけ出す。
・出願料 ・受験回数 ・交通費 ・入学金のリスク(抑えの学校を受けるなら)
これを見える化すると、親の焦りが減って家庭が安定します。
まとめ|偏差値以外の「物差し」を持っておく

過去問の売れ行きは「迷いを減らす観測データ」
偏差値は大事。でも偏差値だけだと、12月以降は判断が止まりやすい。
過去問の売れ行きは「受験生家庭の動き」が混ざった観測データなので、迷いを減らす材料になります。
ねらい目校は“家庭の運用”まで含めて決めると強い
ねらい目校は「ラクな学校」ではなく「勝ち筋が作れる学校」。
その勝ち筋は、学力だけでなく家庭運用(移動、日程、体力、過去問の回し方)で決まります。共働き家庭は、ここを先に固めると強いです。
次にやること:志望校の出題傾向を1校だけ深掘りする
次にやるのは、候補校のうち1校だけでいいので、
・過去問を1年分解く(全部じゃなくてOK)
・採点→直し→類題まで回す
・「この学校は過去問で伸びるか?」を判定する
これができると、ねらい目校の“机上の話”が、家庭の“実務”になります。
この記事の引用元(クリックで移動)
・リセマム(2025/12/11)
・リセマム(2025/12/03)


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