【中学受験】総費用200万円超が6割、それでも挑む理由——“コスパ”では測れない6年間

教育資金
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この記事は、リセマムの最新アンケート(2025/10/24掲載)を基に、共働き家庭の父親視点で再編集・解説したものです。数値は記事公表時点のもの。一次情報は末尾に出典リンクを記載します。


数字の背後にある「親子の選択」

首都圏の2025年中学受験者は5万2,300人(受験率18.1%)。少子化でも受験熱は衰えません。最新アンケートでは、総費用200万〜300万円が最多(26%)200万円以上が約6割400万円超も1割超という結果でした。数字だけ見れば「高い」。それでも多くの家庭が挑むのは、点数や合否を越えた価値を直感しているからではないでしょうか。

結論の先取り:中学受験の価値は「合格」だけで測れない。家庭が得るのは、学びに向き合う6年間の設計図です。


費用のリアル——見落としがちな“時間コスト”

支出の内訳は、塾の月謝・特別講習・模試・過去問・交通費・私立中入学準備などが中心。アンケートでは「大手塾の費用対効果に疑問」という声や、「塾・家庭教師・通信なしで合格した」実例も挙がりました。ここで見落としがちなのが親の時間コストです。送迎、宿題管理、志望校調整、生活リズムの設計——これらは家計に載らないが確実に負担となるコスト。金額だけでなく、家庭全体の稼働計画として捉える視点が必要です。

  • 月次で「金銭コスト」「時間コスト」を可視化(家計簿+カレンダー)
  • 支出のうち固定費(月謝)と変動費(講習・模試)を区別
  • 講習は「狙い」と「成果の振り返り」をセットで意思決定

それでも挑む理由——“お金では買えない6年間”

アンケートの自由記述からは、費用への厳しい声と同時に、「挑戦してよかった」という実感が多数。理由は「学習習慣の確立」「親子の対話時間の増加」「自己管理・自己効力感の向上」など。特に、努力の過程を親子で共有できたことを価値として挙げる保護者が目立ちます。進学実績とコスパだけで判断すると見落とす“時間の価値”です。

わが家の方針:教育は「投資」ではなく「伴走」。結果より、学び方を学ぶ力を手渡す6年間にする。


支援制度と「コスパ論」の限界

費用面では、2026年度から私立高校授業料の実質無償化が段階的に拡充予定。自治体によっては私立中への助成もあります。とはいえ、制度だけで“お得”になるわけではありません。家計に効かせるには、塾選び・講習選択・通学圏の最適化など、家庭側の設計力が不可欠です。また研究者は「中高6年をコスパで測ること自体が妥当か」と疑義を呈しています。生活・人間関係・校風との相性は、費用と同等以上に意思決定へ影響します。

  • 自治体の就学支援・授業料軽減の条件を早期確認
  • 学校別に「時間×費用×通学負担」を三軸で比較
  • 偏差値だけでなく、学び方・探究・ICT・部活動の適合を評価

費用対効果を高める「親の関わり方」

額を抑えるより先に効くのが、伴走の質です。最近の教育研究(自己調整学習:Self-Regulated Learning)でも示される通り、親が「管理者」になるほど子の主体性は下がります。わが家では、次の3点を徹底しています。

  1. 週次の目標・計画を本人が宣言(親は質問役)
  2. 毎回の振り返りで「うまくいった理由/次の工夫」を言語化
  3. テストは点よりプロセスを称える(取り組み方の改善点を一緒に発見)

この関わり方は、塾費用の“上振れ”を抑えるだけでなく、「自分で学びを回す力」を育て、中高以降の伸びに直結します。


比較の視点:数字に飲まれないためのチェックリスト

  • その支出は何を達成するための費用か?(目的不在の講座を減らす)
  • 学校の実像をどう確かめるか?(説明会・授業公開・在校生の声)
  • 親子の時間設計は現実的か?(就寝・通塾導線・家事分担)
  • 「やめる/立ち止まる」基準を先に決めているか?(言い換えで自己肯定感を守る)

行動ガイド:今週できる3つ

  1. 費用・時間の見える化:直近3か月の明細とカレンダーを並べ、固定費/変動費/時間コストを色分け。
  2. 講習の目的化:受講前に「ねらい」を1行で書き、受講後に「得られたこと」を1行で記録。
  3. 伴走の言い換え:「勉強しなさい」→「今日はどんな作戦でいく?」「終わったら2行で振り返ろう」。

まとめ:お金より大切なもの——6年間の「時間の意味」

中学受験は、家計にも生活にも負担の大きいプロジェクトです。だからこそ、私たち親が守りたいのは「結果」より時間の意味。何のために挑み、何を身につけ、どう成長するのか。コスパでは測れない価値を、家庭の言葉で定義しておきましょう。数字は指標にすぎません。親子が納得して歩いた6年間こそが、いちばんの成果です。


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出典:リセマム「中学受験の総費用に関する保護者アンケート(2025/10/24)」:https://resemom.jp/article/2025/10/24/83765.html / 公的支援制度は自治体・年度により異なるため、最新情報は各自治体公式サイトをご確認ください。

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