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中学受験の前提を揺さぶる“大学入試の静かな地殻変動”

中学受験を考えていると、どうしても「偏差値がすべて」と感じてしまう瞬間があります。
共働きで時間も限られ、塾への投資も大きい中で、
「この道で本当にいいのか」
「子どもの未来は偏差値で決まってしまうのか」
そんな不安を抱くのは、ごく自然なことだと思います。
ただ、最近の大学入試の動きを眺めていると、その“前提”に少し揺らぎが生まれているように感じました。
大学入試は「点数の勝負」から「物語の勝負」へ

ここ数年、総合型選抜や学校推薦型選抜が広がり、学力試験だけでは見えない部分が評価される場面が増えてきました。
- 志望理由書
- 面接
- 探究の取り組み
- 部活動やボランティア
- 子どもらしさや興味の深さ
こうした“点数以外の価値”が、正面から評価対象になる選抜が増えているのだと知りました。
文科省でも「年内入試のあり方」や「多様化」の議論が進み、偏差値だけで子どもを測る時代が、少しずつ変化しているように見えます。
(引用)
ReseEd「大学入試の多様化に手応え」
https://x.com/ed_rese/status/1998599826330759592
Best塾「総合型選抜とは?」
https://bestjuku.com/shingaku/s-article/4787/
東進タイムズ「推薦型選抜の実施状況」
https://www.toshintimes.com/topics/detail/774
共働き家庭にとって、この変化が“追い風”に感じられる理由

大学入試の多様化を知るほど、共働き家庭にとっては心が少し軽くなる部分もあると感じました。
① 塾一本に偏らない道が増える
長時間の通塾が難しい家庭でも、評価のチャンスが広がる印象があります。
② 子どもの個性が評価される場面が増える
探究や活動実績など、日々の興味・行動がそのまま価値になる可能性があります。
③ 教育費のかけ方も、一本ではなくなる
受験対策に集中するだけでなく、
- 課外活動
- 家庭での学び
- 興味の深掘り
など、複線的な選択がしやすくなるように思います。
大学教授に聞いた話から感じた“進路と家計のリアル”

大学教授をやっている大学時代の同期生である女性に聞いた話によると、入学生の半分は入学年の前年中に合格が決まっているとのことでした。入学年の2月に一般試験を受験して合格を勝ち取る学生がメジャーではないことに驚いた記憶があります。
偏差値だけに視線が集中してしまうと、子どもの成長の変化に目が届きにくくなる場面もあると感じてきました。
一方で、総合型選抜で進学した家庭の中には、
「自分の強みを実感できたことが、大学生活の自信につながった」
という声もあり、点数では拾えなかった価値が、選抜方法の変化で見えるようになった例もありました。
わが家の長男にも、いま育てていきたい「語れる力」

小5の長男の学びを見ていると、大学入試の多様化は“いまの家庭学習”とも地続きだと感じることがあります。
たとえば、
- なぜそれを選んだのか
- どこが面白いと思ったのか
- 自分の言葉で、どう説明しようとするのか
こうした小さな「語る力」は、将来の進路選択だけでなく、日々の学びにも良い影響があるように思います。
今日、わが家で10分だけ話してみたい問い

この記事をまとめながら、私は長男とこんな話をしてみたいと思いました。
「もし偏差値以外でも評価されるなら、あなたのどんなところが“強み”になりそう?」
たとえ10分でも、こどもが自分の可能性に目を向けるきっかけになる気がします。
そしてその問いは、親である私自身の気持ちにも、少し余裕をつくってくれる気がします。
偏差値だけでは未来は決まらない——そんな視点を持っておくことで、わが家の中学受験も、少しずつ見える景色が変わるように感じています。


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