書いているのはこんなパパ
共働き・2児の父。長男(2015年生まれ)が日能研Mクラスで2027年中学受験に挑戦中。父親目線の伴走記録を綴っています。 筆者紹介はこちらをご覧ください
「2月3日は、中盤ではありません。後半戦です」
8月のはじめ、日能研の併願作戦の保護者会に行ってきました。受験校をどう組むか、という話です。
冒頭で聞いたこの一言で、わが家の作戦が少し揺れました。
合格は、2月2日までに取る
2月3日は、まだ中盤だと思っていました。
でも塾の考え方は違います。2月3日には入試を終えるつもりで組む。3日はもう後半戦で、そこに合格ゼロで突入するのは、子どもにとって相当きついのだと。
だから、通学圏内の合格は2月1日から2日までに取るのが理想。
そのうえで、合格を持ったら3日以降は思い切りチャレンジすればいい。
順番が、はっきりしていました。
この日の説明は、「もう決まっていますか」と迫るようなものではありませんでした。
むしろ、これから塾と一緒に考えていくための材料をそろえる時間です。それでも、聞きながら手が止まりました。
わが家の組み方が、この原則から少し外れていたからです。

わが家の作戦が、ぐらついた
実はわが家、2月1日をどうするか、ギリギリまで決めないつもりでした。
初日に憧れの学校へ挑ませるか、それとも合格の可能性が高い学校から始めるか。
秋以降の成績を見てから決めればいい。そう考えていました。本人の伸びしろを、最後まで信じたかったからです。
夏に入って、長男は自分から机に向かうようになりました。
先輩に「これを夏のうちに1周」と言われた問題集を、毎日少しずつ進めています。
そういう姿を見ていると、まだ伸びるんじゃないかと思ってしまう。親の欲目かもしれませんが。
でも、保護者会で言われたのはこうでした。
まず第一志望を確定させる。そこがブレると併願は崩壊する、と。
軸が定まらないまま組んだ併願は、途中で方向転換を迫られる。たしかに、思い当たります。
初日に憧れの学校へ挑めば、その日は合格が出ない可能性がある。
2日は本命で、ここも五分。
すると、3日の朝を合格ゼロで迎えることになります。塾の言う「後半戦に手ぶらで突入する」形です。
わが家が安心して臨める学校は、4日と5日にもあります。選択肢は多いほうだと思っていました。
でもそれは、後半戦での勝負です。
「多いから大丈夫」と思っていた足場が、ずいぶん後ろのほうにあったことに、この日気づきました。
後半日程の偏差値が高い、その理由
もうひとつ、腑に落ちた話がありました。
後半日程や午後入試は、同じ学校でも偏差値が高く出ます。あれはなぜか、という話です。
まず、前半で合格を得た子は、後半の入試には来ません。だから上のほうの層は抜けます。
ところが、後半日程は定員がぐっと少ない。抜けていく人数より、減る枠のほうが大きいのです。
しかも、後半に残っているのは、前半で思うようにいかなかった子。
力はあるのに、まだ結果が出ていない受験生です。そこに、その学校をずっと目指してきた子が加わります。
少ない枠を、力のある受験生で争う。
だから合格に必要な偏差値は、前半より高くなる。数字が上がって見えるのは、そういう仕組みでした。
大事なのは、問題そのものが急に難しくなるわけではない、ということです。
変わるのは、競争相手の顔ぶれと、枠の数。
だから後半日程にもチャンスはある。数字を見て、怖がりすぎなくていい。この説明は、素直にありがたかったです。

ただし、注意もありました。
入試回数が2回しかない学校は、そこにこだわって受けに来る子が残るので、後半でも易しくならない傾向がある。
——わが家の第一志望が、まさにその2回入試の学校です。「2回目のほうが数字は低いから」と考えていましたが、そう単純ではないようです。
1月受験は「通わないかもしれない」でも意味がある
わが家は、1月の受験をまだ決めていません。
この日の説明は、それを責めるようなものではありませんでした。むしろ、決めていない家庭に向けて、材料をそろえてくれる時間でした。
面白かったのは、「その学校に通う可能性が少なくても、1月に受ける意味がある」という説明のしかたです。
理由が3つ、過去の受験生の具体的な例つきで示されました。
ひとつめは、子どものメンタルの支えになること。
合格をひとつ持って2月を迎えられるかどうかで、子どもの表情が変わる。合格は何よりの薬だ、という話でした。
ふたつめは、本番のシミュレーションになること。
知らない校舎に行き、まわりが全員ライバルという空気の中で問題を解く。あの緊張は、模試では再現できません。一度でも経験しているかどうかで、2月1日の入り方が変わる。
まだ受験生とは言えない6年生を、受験生に変える最後の機会だ、とも言っていました。
そして3つめが、親のトレーニングになること。
これは意外でした。
持ち物をそろえて、会場まで送り出して、結果を受け取る。その一連を1月に一度やっておくと、2月に落ち着いていられる。
2月の本番でうろたえるのは、案外、親のほうなのだそうです。
受けるかどうかは、これから塾と相談して決めます。
ただ、「進学しないかもしれない学校を受ける意味」を、ここまで具体的に聞けたのは収穫でした。
来週には、もう申し込みが始まる
保護者会と前後して、個別相談の申込書が配られました。
受付が始まるのは来週。しかも、申し込み順に面談の日時が決まる方式です。
用紙を見て、少し身構えました。
志望順位を上から書く欄と、日程ごとに検討している学校を書く欄がある。1月から2月6日まで、午前と午後に分けて、です。
つまり、この用紙を書くこと自体が、併願案を一度自分で組む作業になります。
面談は30分。内容も併願の相談に絞られていて、「ポイントを整理してきてください」と念を押されました。
相談の質は、行く前に決まるということだと思います。
「決めるのは、大人の責任です」
併願は、子どもと相談して決めるものではない。
保護者と塾のスタッフが、責任を持って決める。
資料には、そう書かれていました。
最初は、少し冷たい言い方に感じました。
でも最後のページを見て、意味が変わりました。
「合格したら子どもの手柄。失敗したら大人の責任」
子どもに背負わせるな、ということなのだと思います。
最悪のシナリオを想定できるのは大人だけ。だから大人が引き受ける。
長男には「どこを受けたい?」と軽く聞いてきましたが、順番を決める重さまで渡してはいけない。そう受け取りました。
まだ、答えは出ていません
保護者会のあと、資料をもう一度読み返しました。
塾の言うことは、筋が通っています。早く合格を取る。子どもを手ぶらで後半に送り出さない。理屈としては、まったくその通りだと思います。
それでも、まだ迷っています。
初日にチャレンジさせてやりたい気持ちが、どうしても残るからです。夏を越えてどこまで伸びるかは、まだ誰にも分かりません。
この日の説明は、そこで結論を出させるものではありませんでした。
9月からは、受験校を決める個別の相談が始まります。今回もらった材料を持って、そこで一緒に考えていくことになります。
初日にどの学校を受けるのか。合格の可能性が高い学校を、どこまで前に持ってくるのか。1月をどうするのか。
ひとりで抱えて決めるのではなく、相談しながら決めていい。そう思えたことが、この日いちばんの収穫だったかもしれません。
迷ったら相談する。ただし、出願しておかなければ迷うことすらできない。
資料にあったこの一文を、手帳に書き写しておきました。
まずは、あの申込書を埋めるところからです。
日程の枠に学校名を入れていく作業は、たぶん想像より重い。でも、そこで一度考えたことが、面談の30分を決めます。
長男は今日も、問題集を開いています。
親は親で、やることがある。比べる相手は、いつも過去の自分。まずは夏を、地道に積み上げます。
「評価」の見方について
育成テストの「評価」は、同じ点でも回や見る集団で動きます。その読み方を、note(共働き父の中学受験録)にまとめています。 ▶ 評価に一喜一憂しない(無料)
さらに、評価を偏差値と得点域に翻訳する方法と、同じ子でも全体・クラス内・公開模試で数字が変わる話は、こちらにまとめました。 ▶ 「評価8」だけでは見えないこと(有料)
※ 本記事は保護者会で受けた説明について、筆者が理解した範囲を自分の言葉でまとめた個人的な記録です。配布資料の転載ではなく、塾の公式見解を示すものでもありません。学校名・校舎名は伏せています。

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