書いているのはこんなパパ
共働き・2児の父。長男(2015年生まれ)が日能研Mクラスで2027年中学受験に挑戦中。父親目線の伴走記録を綴っています。 筆者紹介はこちらをご覧ください
7月に、日能研のNフレンズに長男と参加してきました。
卒業生の先輩が、志望校ごとのブースに立って、受験生と保護者の質問に答えてくれるイベントです。
この日をきっかけに、長男が自分から動き出しました。親が何度言っても始まらなかったことが、です。
Nフレンズは、卒業生から直接聞ける夏の場
Nフレンズは、日能研を卒業して中学生になった先輩たちが、志望校別のブースで在校生と保護者の質問に答えてくれる、夏の恒例イベントです。
会場はある中学校の校舎を借りて行われ、受験生は自分の志望校のブースを回って、学校生活のことも受験勉強のことも直接聞くことができます。
わが家は、第一志望校と、併願を考えている学校のブースを回りました。
塾の先生から聞く話でも、説明会で学校から聞く話でもない。少し前まで同じ立場だった先輩の言葉は、やっぱり手ざわりが違いました。
使い込まれた教材の実物が、いちばん効いた
第一志望校のブースで、先輩が自分の使っていたメモリーチェックを持ってきてくれていました。
社会と理科の、要点がまとまった問題集です。わが家の本棚にも、同じものがあります。
中を見せてもらって、驚きました。
ふせんが何枚も貼られ、マーカーで色分けがしてある。できなかったところを何度も洗い出した跡が、ページ全体に残っていました。
「8月末までに、最低1周」
これは、ひとりの先輩の話ではありませんでした。ブースをいくつか回るなかで、複数の先輩が同じことを口にしていたのです。
「夏のうちに1周しておくと、9月からがすごく楽になります」
「終わったときの達成感もあります」
言い方はそれぞれでしたが、伝えようとしていることは同じでした。
同じ助言が別々の人から出てくると、重みが変わります。
誰か一人の成功体験ではなく、その先を歩いた人たちに共通していたこと。わが家はこれを、夏のいちばん上の優先順位に置きました。
帰ってきてから、長男が真っ先に手をつけたのが、その教材でした。
親が「やっておいたら」と何度か言っていたものです。あのときは動かなかったのに、実物を見た日から自分で開くようになりました。
言葉より、使い込まれた1冊のほうが強い。そういうことなんだと思います。

「わからなくても書く」——算数の部分点の話
第一志望校の算数は、途中式や説明を書かせる問題が多く出ます。
そのことを長男が自分から質問したとき、先輩の答えが具体的でした。
「最後まで解けなくても、途中まで書けば点がもらえることがあります」
「だから、わからなくても書く。空欄にしないことが大事です」
そして、こう続けてくれました。
「育成テストで、考え方を説明する問題が出ますよね。あれが練習になります」
毎週受けているテストが、そのまま第一志望校の対策になっている。
言われてみればそうなのですが、当事者の口から聞くと重みが違いました。長男も、その場でうなずいていました。
夏にやることは、先輩の言葉で決まった
別のブースでは、夏期講習の算数について聞きました。
「夏期講習の算数テキスト、428題ありますよね。あれを何周もするのが効きました」
1周で終わらせず、繰り返すことに意味があるという話でした。数字まで具体的に返ってきたので、本当にやり込んだ人の言葉なのだと分かります。
結局この日、長男の夏の優先順位は、先輩たちの言葉でほぼ決まりました。
メモリーチェックを、8月末までに最低1周。算数テキストの428題を繰り返す。記述は空欄にしない。
親が決めた計画ではなく、自分で聞いて自分で決めたことです。だから続いているのだと思います。
親にしてほしかったこと、してほしくなかったこと
保護者としていちばん刺さったのは、この質問への答えでした。
親にしてもらって嬉しかったこと。
「いろいろなお弁当を作ってくれたことです。あの時期、食事が唯一の楽しみだったので」
やめてほしかったこと。
「勉強しているときに話しかけられたり、用事を頼まれたりすることでした」
耳が痛い話です。
気づかいのつもりで声をかけていたことが、集中を切っていたかもしれない。
親にできるのは、環境を整えて、あとは邪魔をしないこと。そのシンプルさを、あらためて教わりました。
入ってから広がる世界の話も聞けた
もうひとつ、印象に残った話があります。
ある学校のブースで、「入学するまでは興味がなかったけれど、実際に体験してみたら面白くなった」という分野の話を聞きました。
受験生の親としては、つい偏差値や合格可能性ばかり見てしまいます。
でも、子どもが6年間を過ごすのはその先です。入ってから世界が広がることがある。そういう話を、実際に通っている先輩から聞けたのはよかったと思っています。
おわりに
この日、長男が自分から第一志望校の出題傾向について質問していました。
親が教えたわけではありません。自分で調べて、自分で気になっていたのだと思います。
その姿を横で見ていて、正直うれしかったです。
ブースを離れるとき、先輩が手書きのメッセージを渡してくれました。
ほんの一言でしたが、長男は大事そうに持って帰りました。
少し前まで同じ場所にいた人が、いまは向こう側に立っている。その事実そのものが、いちばんの励ましだったのかもしれません。

夏はまだ続きます。比べる相手は、いつも過去の自分。地道に積み上げていきます。
「評価」の見方について
育成テストの「評価」は、同じ点でも回や見る集団で動きます。その読み方を、note(共働き父の中学受験録)にまとめています。 ▶ 評価に一喜一憂しない(無料)
さらに、評価を偏差値と得点域に翻訳する方法と、同じ子でも全体・クラス内・公開模試で数字が変わる話は、こちらにまとめました。 ▶ 「評価8」だけでは見えないこと(有料)
※ 本記事はわが家が参加したイベントの個人的な記録です。学校名・個人名は伏せています。内容は当日うかがった話の要約であり、学校や塾の公式見解ではありません。

コメント